憧れのフォルナセッティで特別なインテリアに
こんにちは。テシードです。
今回はイギリスの壁紙ブランドCole&Son(コールアンドサン)より発売されたコレクション
「FORNASETTI senza tempo Ⅱ」をご紹介します。
フォルナセッティシリーズ待望の新コレクション。
フォルナセッティの世界観にたっぷりと浸っていただける新デザインが詰まっています。
FORNASETTI SENZA TEMPO Ⅱ
Cole&Sonのデザインハウスとミラノを代表するアトリエ、フォルナセッティとのコラボレーションの最新作。
両メゾンの職人たちが限りない想像力と時代を超越した美意識で独自の魔法を生み出し、
【senza tempo : 自由なテンポ】を表現しています。
イギリスの手仕事による芸術性と、イタリアのウィットと想像力が交わったコレクションで
自然をモチーフにした作品が掲載されています。
フォルナセッティとは
Piero Fornasetti(ピエロ・フォルナセッティ/1913 - 1988)は20世紀のイタリアを代表するミラノ出身の芸術家です。
絵画や彫刻、本の装丁、インテリア、家具の製作など幅広く手掛けました。
フォルナセッティと言えば、オペラ歌手の Lina Cavalieri(リナ・カヴァリエーリ) の顔が描かれたプレートが有名。
シュールで大胆なデザインとその世界観に魅了されます。
リナ・カヴァリエ―リのプレート
こちらは昔テシードで扱っていた壁紙のデザインです。(※現在は廃番)
現在フォルナセッティというブランドは、その遺志と作風を継いだ息子・Barnaba Fornasetti
(バルナバ・フォルナセッティ)の作品を展開しています。
収録デザイン紹介
それではデザインをひとつひとつご紹介していきたいと思います。
Soli
アトリエの代表作である太陽は、フォルナセッティの自然モチーフのレパートリーの中でも特別な位置にあり
主要なモチーフのひとつです。
1940年代初頭、ジオ・ポンティ*の依頼で、ピエロ・フォルナセッティがクリスマスプレゼントに贈る月を
テーマにした年鑑をデザインしていたことからも、そのこだわりがうかがえます。
*ジオ・ポンティ(1891 - 1979):イタリアの建築家、インダストリアルデザイナー、
家具デザイナー。建築・デザイン雑誌「ドムス」を創刊したことでも知られる。
さまざまな表情の太陽が描かれています。
Soli e Nuvole
ピエロ・フォルナセッティが50年代にデザインした「Sole di Capri」がインスピレーションの源となっています。
ピエロ・フォルナセッティは長い間カプリ島に情熱を注ぎ、伝説の島を訪れることなく、
想像からこの象徴的なデザインを生み出したそうです。
ピエロはやがて家族を連れてカプリ島で休暇を過ごし、1960年代には島に一時的にブティックをオープンしました。
擬人化された太陽と雲を組み合わせるというアイディアは、1950年にピエロが描いたヘッドスカーフのスケッチに初めて登場します。
今ではユニークな総柄プリントとして、インテリアに個性をもたらしています。
Fogle e Civette
生い茂る葉の間からフクロウがこちらを見つめてます。
フクロウの神秘的なイメージに魅了されたフォルナセッティは、アクセサリーや磁器のモチーフとして数多く使用したそうです。
フクロウ:暗闇や陰鬱なイメージと結びついていますが、暗闇の中でも物事を見抜き巧みに動くことができるため
知恵と先見の明を体現するシンボルとされています。
Foglie e Scimmiei
鬱蒼と茂る葉の中に隠れているサルのデザイン。
サルのモチーフは、ミラノのアトリエ作品の至るところに登場しています。
動植物の遊び心に満ちた構図はフォルナセッティの真骨頂であり、繊細な植物に隠れている霊長類が配置されています。
今まで他のデザインにも登場してきたサルのモチーフ。今回は葉のデザインと組み合わさっています。
Ortensia
生命力にあふれた紫陽花のデザイン。見ている人を惹きつけ、夏の甘い香りを想像させます。
ピエロ・フォルナセッティの息子のバルナバ・フォルナセッティは、オリジナルの紫陽花のデザインからインスピレーションを得て、
ミツバチと花びらのブーケを創作しました。
当初はスカーフやアトリエの家具を覆っていたそうです。
よく見るとミツバチが隠れていますよ。
ピンクやブルーのパステルカラーと線画が強調されたモノクロのパターンがあります。
Ramo di Ortensia
ミラノのフォルナセッティ邸を囲む庭に咲き乱れる紫陽花をモチーフにしたデザイン。
ピエロ・フォルナセッティは、50年代にこのデザインを数々のテーブルやトレイに応用しました。
美しく咲き誇る紫陽花が繊細なタッチで描かれています。
Cammei
カメオが幾何学模様に配置されたデザイン。
ピエロ・フォルナセッティはコレクターで、数多くのカメオが彼の膨大なコレクションの一部だったそうです。
カメオのテーマはフォルナセッティにとって大切なもので、古典主義へのオマージュです。
Conchiglie
フォルナセッティは、16世紀の洞窟をミッドセンチュリーに解釈し、
コモ湖畔の別荘のダイニングルームの壁を貝殻で覆いました。
その部屋には、ピエロの妻ジュリアが作った繊細な貝殻のシーリングランプもあったそうです。
貝殻がタイルのように配置されています。
Frutta e Geometrico
果物と幾何学模様が配置されたデザイン。
果物は1940年代以来、彼のテーマやデザインの中で重要な位置を占めており、多くのアイテムに描かれています。
フォルナセッティの作品の多くは「ひとつひとつのイメージがインスピレーションの源であり、無限のバリエーションにつながる出発地点である」という原理に基づいています。
幾何学模様とフルーツの対比が面白いデザインです。
Geometrico
チェス盤をイメージしたデザイン。
ピエロ・フォルナセッティがこのモチーフを初めて使ったのは1954年「ジオメトリック」のスクリーンの装飾でした。
奇抜なフォルナセッティの魂を損なうことなく、抽象的でミニマルな現代アートに踏み込んだ作品です。
Vista Mediterranea
壮大なエルサレムの街並みに大きな太陽が描かれた幻想的なデザイン。
壁画(パネル)タイプの壁紙です。
Paris Deco Off 2023での展示の様子
今年のParis Deco Off 2023のCole&SonのショールームでもFornasettiの壁紙が飾られていました。
どのデザインもとても素敵でコレクションの入荷・発売を心待ちにしておりました。
こちらは商品企画スタッフがショールームに訪問したときの様子。
太陽のデザインや紫陽花のデザインに囲まれた贅沢な空間でした。
Paris Deco Offとは
パリ6区のサンジェルマン・デ・プレ地区が展示会場のParis Deco Off。
アートギャラリーやお洒落なインテリアショップが立ち並ぶエリアで、
各ブランドは常設のショールームやDeco Off期間限定のポップアップショールームで新作を紹介しています。
海外出張の様子はこちらのレポートにまとめています。
今回はFornasettiシリーズ最新作「FORNASETTI SENZA TEMPO Ⅱ」をご紹介しました。
過去のFornasettiシリーズはこちらにまとめています。
ぜひ併せてチェックしてみてください。
国内在庫品「COLE&SON SELECTION」にもFornasettiの壁紙の一部を収録しています。
(品番:114/7014・114/7013・114/13025・114/10020・97/1002)