【CASAMANCE】アールヌーボーを代表する建築家エクトール・ギマールへのオマージュから生まれた壁紙
今回はCASAMANCEのコレクション「SQUARE JASMIN」を大特集。
アールヌーボー時代の建築家エクトール・ギマールへのオマージュとしてデザインされたコレクションです。
装飾的でエレガント、どこか東洋の雰囲気を感じさせる魅力的なデザインに目を奪われます。
企画スタッフがパリに出張中、実際にギマールの建築物も見てきましたので建物の写真と共に紹介します。
SQUARE JASMIN
フランス・アールヌーボーの旗手である建築家・デザイナーのエクトール・ギマールへの オマージュを込めたコレクション。花柄、グラフィカルな線、繊細な植物のデザインを通して、彼のすばらしい創造性を表現しています。
光沢とマットの異なる質感を組み合わせた、美しく深みのあるテクスチャも魅力的です。
エクトール・ギマールとは
エクトール・ギマール(Hector Guimard)1867-1942フランスのリヨンに生まれ、アール・ヌーヴォー時代に活躍した建築家。
パリを中心に、アール・ヌーヴォー様式の住宅建築、公共施設、地下鉄の入り口等を設計。
ベルギー訪問時にヴィクトール・オルタの建築作品を多数見学し、
フランスへ帰国後、自身の設計理念とベルギーでの経験を元に、その後の設計の方向性を確立。
そして生み出された抽象的な曲線を多用した空間は、
ギマールのアール・ヌーヴォーの装飾上の特徴とも言える。
SQUARE JASMIN デザイン紹介
JASMIN(ジャスミン)
この庭園は、1922年に建築家ギマールがジャスミン広場3番地に設計したパリの小さな邸宅を具現化したもの。
自然からインスピレーションを得た装飾的で繊細なデザイン。
構図の軽快さ、柔らかなライン、遠近法、図柄などに日本美術の影響が感じられる。
柳、花菖蒲、ジャスミン、いねで埋め尽くされた水庭は、万物の儚さを暗示した幻想的な風景。
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左:75680406 右:75680202
AUTEUIL(オートゥイユ)
ブローニュの森とセーヌ川の間に位置するオートゥイユ地区は、モンモラシー邸をはじめとする高級物件が立ち並ぶエリア。
オートゥイユは、メタリックなブルーと垂直のラインが特徴的な植物園の温室をイメージした
グラフィカルでエレガントなストライプ。
マットインクやメタリックインクによって、深みのある色と豪華なコントラストを楽しむことができる。
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左:75712242
右:75712446
DAUPHINE(ドフィーヌ)
ギマールがデザインした最後のメトロの入り口は、ドフィーヌ地区にある。
植物をテーマにしたこのデザインは、伝統的な印刷技術によって生み出され、曲線によって生命を吹き込まれている。
ハンドメイドのような風合いを出したサーフェスプリントになっている。
この技法は、輪郭線に微妙な深みを与え、まるで描きたての花のような印象を与える。
また、メタリックインクを使用することで、より美しい仕上がりになっている。
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左:75690814
右:75691120
CHARDON(シャルドン)
パリ16区はアールヌーボーの邸宅が多く、中でもシャルドン・ラガシュ通りにあるジャセデ邸は
かつてエクトール・ギマールが住んでいた邸宅。
このデザインは、華麗に咲き誇る花と、それを優しく包み込む優美な葉を表現している。
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左:75733568
右:75733160
HECTOR(エクトール)
ギマールにインスパイアされたエレガントなパターン。
メタリックで繊細な質感を表現し、まるで時を経てかすれたかのようなラインを表現している。
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75701732
PASSY(パッシー)
前世紀末、パリ16区のパッシー地区はギマールの建築的実験の場となった。
彼の創造的な熱狂、その優雅な曲線、調和のとれた形はこの細かいパターンのデザインに見出すことができる。
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出張中に見学したエクトール・ギマールの建物
パリへ出張に行った企画スタッフが、「SQUARE JASMIN」のモチーフになっている
建築家エクトール・ギマールの建物を見学してきました。
住所:3, passage Jasmin, Paris XVle
ジャスミン広場のお宅に到着しましたが、ゲートが閉まっており、
近くで確認することはできませんでしたが、「SQUARE JASMIN」の表記はしっかり確認できました。
住所:18 rue Henri-Heine
こちらもギマール建築。
バルコニーの柵が装飾的です。
住所:122 Avenue Mozart
Hotel Guimard(ギマール自邸)
コロンとしている可愛らしい建物!!
妻であり画家であるアデリーヌと結婚した際に設計した、アトリエ兼住宅だそうです。
細部まで凝っていて、見ていて楽しい建物でした。
通気口や小さい窓の部分の柵も装飾されています。
全体的に丸みを帯びているのと、こだわりの感じられる装飾が印象的。
柔らかく上品な雰囲気でした。
サインも発見。よく見ると、エントランス上の「122」の数字もなんだか個性的です。
住所:10, rue Agar
アガール通りにあるギマールの作った集合住宅を見に行きました。
通りの表記もギマールデザイン。
階によって窓のデザインが違っていて、お洒落です。
ベランダのアイアンワークにもこだわりが感じられます。
エクトール・ギマールの建築と言えば、メトロの入り口。
1900年開催のパリ万博に合わせて開通されるメトロのデザイン公募の中からギマールのデザインが採用されました。
こちらのお写真の入り口はレプリカですが、特徴的な文字とアイアンワークが目立ちます。
2番線ボルト・ド・フィーヌ駅の入り口は、建築当時のオリジナル作品のようです。
凱旋門近くの地下鉄から2駅だったので、凱旋門に行かれる予定の方はついでに立ち寄ってみるのも良いかもしれません。
ギマールの建築を実際に見学すると、
CASAMANCEの施工例写真はギマールのアイアンワークを思わせるデザインだと気が付いたり、
この花柄はギマールの装飾的なデザインに影響を受けて生まれたのかな?などと想像が膨らみます。
左:75701936
右:75733568
アールヌーボーの優雅な雰囲気が感じられるコレクション「SQUARE JASMIN」。
気になる方はぜひチェックしてみてください。