アートと歴史が息づくインテリアデザイン|V&Aミュージアムコラボ壁紙
こんにちは。
こんにちは。輸入壁紙のテシードです。
今回は今年注目の壁紙コレクション「V&A DECORATIVE PAPERS Ⅱ」をご紹介します。
こちらのコレクションはロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)とのコラボレーション第二弾で、
V&A所蔵のアーカイブをもとにした華やかで美しい壁紙が収録されています。
壁紙の製造はイギリスの壁紙ブランド 1838WALLCOVERINGS が手がけています。
V&Aのアーカイブのデザインを巧みに再構築し、
当時の物件にも現代のインテリアにも合うような壁紙を生み出しています。
V&A ミュージアムとのコラボコレクション第一弾についてはこちらのブログにまとめてますので、
ぜひ併せてご覧ください。
V&Aミュージアムとのコラボデザイン
ここからはV&A DECORATIVE PAPERS Ⅱに収録の壁紙のデザインについて解説していきます。
PINEAPPLE GARDEN
品番:2412-175-01
華やかな色彩とエキゾチックな柄が印象的な壁紙、パイナップル・ガーデン。
グラフィカルな花柄と渦巻く葉を幾何学的な要素と巧みに組み合わせ、魅惑的な効果を生み出しています。
おもてなしや歓迎を象徴すると言われるパイナップルの果実はホームデコレーションに最適です。
鮮やかで美しい発色。東洋的な雰囲気も感じられるデザインです。
元の作品
絹織物のデザイン James Leman (1688-1745) スピタルフィールズ、ロンドン、1707年参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O65137/design-leman-james/)
ユグノー派の織物職人でありデザイナーでもあったジェームス・レマンによって作成された
絹織物のデザインアルバムがインスピレーション元となりました。
1707年の作品ですが、オリジナルのイエローは驚くほどモダンで爽やかです。
こちらは色違いの商品。南国を思わせる爽やかで美しいプリントです。
全部で5色展開となっています
RHODODENDRON
品番:2412-176-01
コンテンポラリーなインテリアにもクラシックなインテリアにもぴったりのシャクナゲの柄の壁紙。
レトロな魅力があり、幾何学的ともいえるパターンが魅惑的な雰囲気のデザインです。
豊かな葉と咲き誇る花々は、サーフェスプリントという印刷技法を使って
マットなインクで表現され、絵画のような美しい効果を生み出しています。
こっくりとしたインクの風合いが美しいです。
元の作品
木版プリントの壁紙サンプル、イギリス、1920年~30年頃参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O190368/wallpaper-unknown/)
アーツ・アンド・クラフツ運動が好んだ、植物学を家庭用の家具に取り入れたり、
アール・デコ時代の華麗な柄の要素を取り入れた移行期の作品となっています。
FLOWER MEADOW
品番:2412-178-03
(国内在庫コレクション「MATOU」に3品番収録しています。
すべてのカラーバリエーションはこちらでご覧いただけます)
野花の草原の牧歌的な美しさを表現したデザイン。
アーツ・アンド・クラフツスタイルの花柄壁紙には、ブルーベル、デイジー、タンポポの綿毛が描かれています。
こちらも伝統的なサーフェイスプリントが使われており、
絵画のように少し浮き上がったインクが花々に個性を与えています。
どんな部屋にもチャーミングな雰囲気を醸し出し、
オリジナルの柄の「Sweet Home」というタイトルにぴったりです。
背景の小さなスラブ効果で繊細な質感を表現しています。
元の作品
Dulce Domum壁紙、Walter Crane(1845-1915)、木版画、紙、Jeffrey & Co.社、イギリス、1904年
参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O225568/dulce-domum-wallpaper-crane-walter/)
イギリスの画家、ウォルター・クレーンによる作品。
この柄のラテン語名「Dulce Domum」は「Sweet Home」と訳され、
1904年に有名な印刷会社ジェフリー社によって制作されました。
CALICO SHELL
品番:2412-179-04
繊細な貝殻モチーフの壁紙は、絶妙なプリント技法によって手作り感が表現されています。
壁全体を優雅に舞う模様が魅惑的な海の満ち引きを連想させます。
遠くから見るとトレリス模様のように見え、近づくと繊細で複雑なデザインが浮かび上がります。
海を連想させる涼しげなデザイン。
元の作品
更紗織物のデザイン、イギリス、1760-70年代参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O1015827/textile-design-unknown/)
この柄の元になっているのは18世紀の英国織物産業の卓越した芸術性を反映した
更紗織物の小さな手描き作品です。
FLORAL SERENADE
品番:2412-181-02
咲き誇る牡丹とクレマチスが南国の鳥たちと絡み合う、流れるようなスタイルの美しい水彩画の壁紙。
クラシックな椅子張り生地の再解釈で、オリジナルのエッセンスとエレガンスを
柔らかくフェミニンな魅力で表現しています。
華やかな色彩の壁紙。鳥さんの表情もとても可愛らしいです。
元の作品
カンバーランド・プリントシリーズの家具用生地、モートン・サンダー社、イギリス、20世紀
参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O1434493/furnishing-fabric-morton-sundour-fabrics/)
このデザインはもともとモートン・サンダーの「カンバーランド・プリント」シリーズの一部で、
クレマチス、木牡丹、様式化された鳥が描かれています。
モートン・サンダーは、1914年にカーライルで設立された英国のテキスタイル・メーカーで、
椅子張り生地でよく知られています。
KILBURN'S MAZE
品番:2412-180-03
現実と空想の花柄と、その他の植物要素を巧みに融合させ、
楽しい効果をもたらしているユニークな壁紙。
200年以上前のデザインでありながらモダンな美意識が感じられ、
空間に個性を与えてくれます。
発色がよく美しいデザインです。
元の作品
インスピレーション源:プリントされたコットンのデザイン、William Kiburn (1745-1818)ロンドン、1788-92年
参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O156915/design-kilburn-william/)
18世紀の有名な更紗デザイナー兼印刷業者であったウィリアム・キルバーンの
アートワークを基にしたデザインです。
複雑で不思議なデザインは、驚くほど現代的な雰囲気を持っています。
GARLAND OF RAGINI
左:2412-183-01 右:2412-183-02
静かな川のほとりに描かれた孔雀、様式化されたヤシの木、蓮の花を特徴とするこの魅惑的な壁画は、
18世紀初頭に描かれた精巧なインドの芸術作品に基づいています。
手持ちの小さな絵が劇的に拡大され、人目を引く大きな壁画となったこの絵柄は、
オリジナルの傑作の精神を見事に讃えて壁一面に繰り返し描かれています。
こちらの壁画は昼と夜をテーマにした2色展開となっています。
。
壁画タイプのためダイナミックにお部屋を彩ることができます。
元の作品
インスピレーション源:ラガマシリーズの挿絵、紙にインクと水彩、南インド、デカン、1700年頃参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O433732/painting-unknown/)
この壁画は、1700年代から1800年代にかけてインドの王宮で栄えた音楽様式「カクバ・ラギニ」に合わせたラガマラの挿絵に基づいています。
LAUREL LEAF
品番:2412-177-01
伝統的なプリントで、シンプルな葉が優雅に蛇行し登っていくローレルリーフの壁紙。
アーツ・アンド・クラフツのルーツを反映し、自然の美しさを室内にもたらします。
バイオフィリック・インテリアのトレンドにぴったりで、
家の中のどの部屋にも使える万能なボタニカル柄です。
洗練されたエフォートレスなエレガンスと、調和と幸福感をもたらす雰囲気を演出します。
インクの質感がよりデザインの美しさを引き立てています。
元の作品
ローレルの壁紙、Walter Crane(1845-1915)、木版画、紙、Jeffrey & Co.社、イギリス、1911年
参照元:V&A(https://collections.vam.ac.uk/item/O227481/laurel-wallpaper-crane-walter/)
ウォルター・クレーンによる作品です。リーフ・トレイル壁紙は、古代より勝利と成功の証とされ、
崇拝されてきた月桂樹を表現しているそうです。
パリ・デコオフ2024での様子
2024年の1月に開催されたインテリアの祭典パリ・デコオフでは、スタッフが1838WALLCOVERINGSのブースを訪問しました。
会場ではV&Aシリーズの壁紙が中心に飾られていました。
このようなパネル展示でしたが、とても華やかでした。
V&Aコレクションのデザインについてひとつひとつお話を伺いました。
1番を決めるのは難しいくらい、どれもおすすめのデザインだそうです。
弊社スタッフとJames Watsonさん(Managing Director)
Helen Farrellyさん(Sales & Marketing Manager)
1838WALLCOVERINGSは、壁紙印刷の誇り高き伝統が根付く北イングランド、ランカシャーにて、
4世代に渡りラグジュアリーな壁紙を製造している壁紙メーカーです。
ハンドプリントのような風合いを表現する、伝統的なサーフェイスプリントを得意としています。
上品で発色が美しい壁紙がテシード取り扱いブランドの中でもひと際目を引く
おすすめのブランドです。
まとめ
今回はV&Aミュージアムとのコラボ壁紙「V&A DECORATIVE PAPERS Ⅱ」についてご紹介しました。
気になるデザインはありましたでしょうか?
個人的には一度見たら忘れられないようなユニークなPINEAPPLE GARDENのデザインに惹かれました。
PINEAPPLE GARDEN
どのデザインもインスピレーション元となった作品はかなり古いものですが、現代でも新しさを感じられるデザインですよね。
歴史とアートが融合した魅力的な壁紙を使えば、毎日がもっと特別なものとなりそうです。
V&A DECORATIVE PAPERS Ⅱの実物はショールームでもご覧いただけます。
ショールームにお越しの際には、ぜひ手に取って色彩やプリントの美しさを体感してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)とは?
美術、デザイン、パフォーマンスに関する世界有数の博物館で、
5000年にわたる人類の創造性の範囲と多様性において比類なきコレクションを所有しています。
1852年に設立されたこの博物館は、芸術作品をすべての人に提供し、
英国のデザイナーや製造業者にインスピレーションを与えることを目的としています。
現在では、創造的な産業を支援し、次世代にインスピレ―ションを与え、
すべての人の想像力をかきたてることを目的としています。
Victoria and Albert Museum 公式サイト
最後までお読みいただきありがとうございました。
iku