【壁紙のキホン #5】国産壁紙と輸入壁紙の違い

壁紙のキホン

こんにちは。テシードです。

壁紙のキホンシリーズ 第5回目の更新です。
今回は国産壁紙と輸入壁紙の違いについて解説します。

同じ壁紙だけれどどう違うの?と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
それぞれの特徴や良さを知って、壁紙選びや空間づくりを楽しみましょう。

1.文化の違い

日本:建築資材の一部

日本はデザインよりも建築の基本寸法を重視した物づくりをしている。
コストと納期が最重要視されている。

海外:インテリアの装飾ツール

海外はデザインを重視した物づくりをしている。
また、欧米では塗装(ペンキ)が主流で、
壁紙は部屋をより自分らしくするための装飾材と考えられていることが多い。

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実は日本は壁紙大国で、内装仕上げは壁紙が主流です。
高度成長期に安価なビニール壁紙が大量生産され普及したことにより、
最低限のコストで納められる白色のビニール壁紙が主流となったと言われています。

それ以前は風合い豊かな織物壁紙が普及していたそう。
壁紙の歴史をたどると面白いのですが、長くなりますのでまた別の回でお伝えできればと思います。

MSK51703
国産の織物壁紙 品番:MSK51703 ブランド:LIGHT CUBE WALLCOVERING (日本)

現在もビニール壁紙が市場のほとんどを占めており、輸入壁紙のシェアは0.1%未満。輸入壁紙だけでなく、
日本製の織物や紙、和紙、箔、天然素材など特殊な素材の壁紙もシェアは低いままです。

一般的なビニール壁紙だけでなく、さまざまな素材やデザインの壁紙があることを知っていただき、
納得いくものを選択してほしいと私たちは考えています。

2.サイズ(規格)と販売単位の違い

国産壁紙:92㎝幅のものが多い。1m単位で販売している

輸入壁紙:52~70㎝幅。1ロール単位で販売している

輸入壁紙のサイズは52~53㎝×10m巻や68.5㎝×8.2m(または10m)巻が主流です。
ロール状にして販売されています。

S10127
ロールイメージ 品番:S10127 ブランド:SANDBERG(スウェーデン)

3.色数の違い

国産壁紙:印刷機に入れられる数は多くて5色

輸入壁紙:印刷機に入れられる数は10色以上

1.で述べたように、壁紙が建材として捉えらえているか、
装飾アイテムとして捉えられているかというところが関係しています。
量産壁紙が普及している日本市場ではたくさんの色数は必要ありません。

デザインを重視する海外メーカーは、幅広いデザインを表現するために印刷機に入れる色数も必要になります。
その分生産コストはかかりますが、装飾性の高い商品を提供することができます。

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海外の印刷機(イギリスのWallpaper Factory「Anstey」)
Cole&Sonをはじめ、Sanderson、MORRIS、ZOFFANY、DESIGNERS GUILDなどなど、
数々の有名ブランドから信頼され、依頼を受けている工場です。


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複雑な色彩の輸入壁紙
品番:119/5025 ブランド:Cole&Son(イギリス)


4.材質の違い

国産壁紙

ほとんどが塩化ビニール壁紙
和紙や織物壁紙、箔壁紙など特殊な素材もあるが、ビニールが普及している

輸入壁紙

不織布、ビニールを主軸に紙や織物など様々な素材がデザインや用途ごとに使い分けられている。

★壁紙の素材についてはこちらのブログでもご紹介しています。
輸入壁紙をもっと知ろう!材質別に壁紙をご紹介

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不織布素材の一例。和紙のようなふんわりとした質感の壁紙。
品番:KYTO88719732 KYTO88719732 KYTO88719732 ブランド:CASADECO(フランス)

※不織布素材には表面がふんわりした手触りのものや、つるっとしたものなどさまざまな質感があります。


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ビニール素材の壁紙の一例。油絵のような立体的なデザイン。
品番:5028485 0038494 5028495 ブランド:BN WALLS(オランダ)

※表面がビニール素材となっており、裏紙は不織布素材のものが多いです。


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紙素材の一例。発色の良いオレンジと繊細なプリント。
品番:RY31206 RY30706 ブランド:WALLQUEST(アメリカ)


テシードホームページでは素材別に壁紙検索をすることも可能です。
是非ご活用ください。
(例)ビニール素材の壁紙での検索結果

5.施工方法の違い

輸入壁紙は国産壁紙のようにミミ(壁紙の両サイドにある印刷されていない部分)が無く、
壁紙の端を突き合わせて施工することがほとんどです。

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不織布素材の壁紙の場合は、壁面に糊を塗って施工する「向こう糊施工」という施工方法をとることができます。
(水分による伸縮がほとんどないため。)

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輸入壁紙を上手に張るポイント

✔ 適切な下地処理が重要
✔ 糊は原液タイプを推奨。希釈タイプの糊でも施工はできるが、適切な分量で混ぜること。
✔ 柄の出方や柄の向きについて、職人さんとイメージを共有しておくこと。

※詳しい施工マニュアルはこちらからダウンロードいただけます。
施工マニュアル

6.まとめ

それぞれの強み

国産壁紙

  1. 日本国内で普及しており、提案者、施工者も扱いに慣れている
  2. 定番の商品がある
  3. 安価
  4. 機能性壁紙(抗菌、消臭、防カビ等)がある

輸入壁紙

  1. 色柄が豊富
  2. 個性があり差別化できる
  3. 意匠性が高いデザイン、質感
  4. 空間演出力

輸入壁紙の魅力はやっぱりデザイン

豊富な色柄やテクスチャーで、高級感や個性を演出することができます。

身の回りのあらゆるものからインスピレーションを受けてデザインされた壁紙からは、ストーリーを感じられるのも魅力です。
壁紙のデザインに合わせて印刷技法を変えて製造されることもあり、まるでひとつのアート作品のようにも感じられます。

サーフェイスプリントという印刷技法を使った壁紙も輸入壁紙ならでは。
風合い豊かな壁紙は暮らしを豊かにしてくれます。

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ぬくもりを感じるハンドメイドのようなデザイン
品番:432-96 / S10168 / S10169 ブランド:SANDBERG(スウェーデン)


サーフェイスプリントとは?

手法のブロック印刷を量産化するために開発された機械を使った印刷方法。
1838年に発明された最古の機械式印刷技術です。
インクだまりや隣り合うインクのにじみで柔らかい表情に仕上がります。

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サーフェイスプリントの機械

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美しいサーフェイスプリントの壁紙
品番:2311-167-01 ブランド:1838WALLCOVERINGS(イギリス)

それぞれの良さを知って壁紙を選ぼう

国産壁紙と輸入壁紙、それぞれの良さがあります。

特に、ご自宅にペットがいたり、小さなお子様がおられるご家庭であったり、
医療・福祉施設、飲食店などでは壁紙の機能面も気にされるかもしれませんね。

機能や価格を重視したいけれど、お気に入りのデザインを諦めたくないという方もいるはず。
張り分け方はいろいろありますので、取り入れ方を工夫してみてはいかがでしょうか。
参考:#3 壁紙の張り分け方

海外の壁紙を身近に感じていただくために 

防火認定・シックハウス対策について

テシードの国内在庫コレクションはほとんどの商品において、日本の防火認定を取得しています。
また、全商品シックハウスの認定を取得しています。
海外取り寄せ商品も多くが防火認定を取得。全商品シックハウスの認定を取得しています。
(一部特殊素材の商品では非防火商品がございます。)

商品スペック欄に防火性能:不燃・準不燃やシックハウス基準:F☆☆☆☆等と記載されていますので
チェックしてみてください。

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商品のサイズや材質、防火性能等の情報を調べたい場合は
テシードLINEアカウントに搭載の商品スペック検索機能も便利です。
品番を入力して検索ができます。ぜひご活用ください。
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国内在庫コレクションもご活用ください

海外ブランドが発売する多数のコレクションの中からおすすめの商品を厳選し、日本国内に壁紙を在庫しています。
納期はご発注から約2〜3日です。(お届けのエリアや在庫状況により変動します)
輸入壁紙選びの際は、まずは国内在庫商品をチェックしてみてください。

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今回は国産壁紙と輸入壁紙との違いについて解説しました。
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最後までお読みいただきありがとうございました。



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